みんな知らない百人一首の世界。結構いい歌が昔にもあったんです。
こんにちは!
たまには風流に浸ってみようと思ふ。non-noです!
私は実は国文学科出身なんです!
古文とか漢文とか、まあ何の役にも立たんことを勉強しとったわけですわ!笑
私は近代文学を研究しており、芥川龍之介の「藪の中」で卒論書きました!
で、今日はですね!
百人一首の個人的に好きな歌を紹介したいと思います!
私の実家は結構変わっていてですね!母は三姉妹の長女なのですが、三姉妹とも百人一首全部覚えてて、お正月とか集まった時はかるた対決が始まるという風流な家柄だったんですねww
母のお母さん、まあ私から見た祖母が好きだったみたいで、おばあちゃん子だった私は遊びながら百人一首を覚えていったのです。
三つ子の魂百までとはよく言ったもので、今でも結構な歌を覚えていますね。
その中から今日は、ちょっといいじゃんって興味のない方にも思っていただけるような歌を紹介していきます!!
学生諸君は古典の勉強にもなるぞ!!たぶん!!笑
瀬を早み 岩にせかるる 滝川の 割れても末に 逢わんとぞ思ふ
(せをはやみ いわにせかるる たきがわの われてもすえに あわんとぞおもう)
一句目は崇徳院さんの歌ですね!
ここでちょっと百人一首の予備知識を!
(興味ない人は意味のところまで飛ばしてください)
百人一首は上の句と下の句に分かれていて、せをはやみ いわにせかるる たきがわの
までが上の句で、それ以降は下の句です!
競技かるたの際は、上の句から読み始められて、下の句が書いてある札を取り合うという遊び方なんですね!
でで!上の句の一番最初の文字がこの歌「せ」じゃないですか?
実はほかに「せ」で始まる歌はないんですね!なのでこの歌は「せ」と詠んだ瞬間に取れてしまう句なのです。
こういう札を「一字決まり」とか読んだりします!
「せ」のほかにもありまして、それらを総称して、「むすめふさほせ」というんですね!
前置き長すぎました・・・。
さて、この「瀬を早み」の歌なのですが、意味はですね
川の流れを岩が二つに割いている。しかしやがて川の水はまた一つになる。
今は恋人と引き裂かれているが、あの川の水のように、またきっと再開しよう。
的な意味合いなんですね!!
なかなかロマンチックですよね!
現代で言うところの「366日」的な、別れていてもあなたのことばかり思い出すわ・・。でも絶対もう一回付き合う!!(366日よりは前向きな歌ですね)
みたいな歌ですね!
てか川の流れを見て好きな人のこと思い出すってなかなか末期ですぜ・・。
めちゃ惚れてますね。これは。
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を 一人かも寝ん
(あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを ひとりかもねん)
こちらは柿本人磨さんの歌でございます!
古典的な知識を少し入れておくと、一番最初の「あしびきの」は山に関係した枕詞でここでは山鳥にかかっています。まあこの「あしびきの」自体には意味はなくて、そのあとの「山」を導くための先導員みたいなものと思ってください。
ただ、別に「山」は「あしびきの」がなくても使えますので、おせっかいな先導員という感じで覚えていただければ。(でも響きがいいよね!)
で、意味ですが、
山鳥の、長く長く垂れ下がった尾のように長い夜を、恋人にも逢えないで一人で寂しく寝てなきゃいけないの??
的な感じの歌です!
もうこの時代の人、恋愛脳すぎww
我慢して寝てなさいww
まあこれはあれですね、「あいたくてあいたくて震える」的な。
西野カナとは現代の柿本人磨ですね。
長い夜を山鳥の尾に例えるあたり、特徴的でなかなかよくできた比喩表現ですよね。
寂しい感じがよく出てますし、よっぽど恋人に逢いたいんでしょうねえ。
思いのほか長くなりそうだったので、今日はここまでにしておきます笑
また気が向いたら第二弾やりますね!
百人一首とか、短歌とか聞くと、小難しそうってイメージがあると思うんですが、意外と恋愛のことを読んでいたり、現代に通じるものもあるんですよね。
それわかるわーと思えるような歌が見つかれば、古典アレルギーも少しは和らぐのではないでしょうか!!
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!